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分析方法紹介/COD試験

2010.11.30コラム

分析方法紹介/COD試験

CODはChemical Oxygen Demandの頭文字で化学的酸素要求量と訳され、BODとともに有機物汚染の指標としてよく用いられる水質試験における生活環境項目の一つです。
CODとは、水中の還元性有機物を一定の酸化条件で反応させ、それに要する酸化剤の量を当量酸素量(mg/L)に換算して表現したものです。
COD試験の酸化剤は、日本では過マンガン酸カリウム(KMnO4)を使い、酸性100℃30分の値を用います。
湖沼および海域についてはCOD(河川ではBOD)が環境基準として設定されています。

ポイント1 湖沼や海域の環境基準としてCODを用いる

湖沼は河川に比べて滞留時間が長く、有機物が溶存酸素を消費する時間は5日間以上になり、有機物の全量を問題にしなければならないことと、湖沼は光合成により有機物を生成するため、溶存酸素の生成と消費の双方を行う藻類が大量に繁茂しBOD測定値の意味が不確定になりがちなためCODを用います。

ポイント2 CODとBOD

CODとBODは有機汚濁の指標として同じように取り扱われていますが、CODとBODの間には、ある程度の相関関係があり、同じ排水や水域の水であれば、一方の測定値から他方を推定することも可能です。

▲BODとCODの関係

※TOD 全酸素要求量
水中のすべての物質を完全に酸化分解した場合の酸素消費量。生物化学的には酸化されない物質の分も含みます。

CODの測定値について

▲COD値の目安

海域の環境基準(B類型)のうち、工業用水及びのり養殖場のCODは、アルカリ性で過マンガン酸カリウムによるCODOHが採用されており、測定値はCODMnより低くなる。

「水質調査の基礎知識」平成12年2月
国土交通省 近畿地方整備局 近畿技術事務所より

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